設計事務所に相談してみたいけれど、何を準備すればよいのか、いつ費用がかかるのかが分からない。家づくりを始めたばかりの方にとって、依頼の流れは見えにくいかもしれません。
私はハウスメーカーで約11年間、設計と営業を経験してきました。どの依頼先にもそれぞれの進め方があります。ここでは一般的な違いを整理したうえで、YA Design.stdでの相談から完成までの流れと費用をお伝えします。
設計と施工を、誰に依頼するかが違う
ハウスメーカーは設計から施工までを一つの窓口で進めることが多く、工務店は自社設計や外部の設計者との協働など、会社によって体制が異なります。設計事務所では、建築主が設計・監理を依頼し、施工会社とは別に工事請負契約を結ぶ進め方が一般的です。
設計と施工を分けると、暮らしの希望を図面や仕様に整理したうえで見積りを確認しやすくなります。一方、打合せや判断の機会、設計と工事それぞれの契約・支払いがあるため、役割と費用を最初に理解しておくことが大切です。単にどちらが安いと決めるのではなく、自分に合う進め方を選びましょう。
依頼先ごとの特徴はハウスメーカー・工務店・設計事務所の違いでも整理しています。
初回相談は、土地が決まる前でも大丈夫
初回から完成した要望書や理想の間取りがある必要はありません。現在の住まいで困っていること、家で好きな時間、家族の生活時間、希望エリア、総予算の考え方、入居希望時期を話せる範囲で整理してみてください。
土地や中古物件の候補がある方は、販売図面、所在地、写真、手元にある測量図や既存図面などをお持ちください。まだ候補がなければ、どのように探すかから相談できます。他社で提案を受けて迷っている段階でも構いません。
土地購入前なら、希望の建物や駐車場が納まりそうか、外構や高低差が予算にどう関わるかを、購入条件と一緒に検討できます。初回相談で、調査して初めて分かる事項まで確定できるわけではありませんが、次に確認することを整理できます。
YA Design.stdでの相談から完成まで
以下の流れと費用は、2026年10月25日時点のYA Design.stdのProcessページに基づきます。計画ごとの条件や最新のご案内は、相談時に確認します。
相談・ラフプランから、具体的な提案へ
初回相談は無料で、オンライン相談も可能です。この段階で依頼を決める必要はありません。ヒアリングと敷地条件をもとに、まず手描きのラフプランで配置や間取りの方向性をご提案します。ラフプラン提案までは無料です。
その先を具体的に検討したい場合に、プラン提案へお申込みいただきます。費用は8万円程度で、敷地条件や計画内容により異なる場合があります。設計契約に進んだ場合は設計監理料に充当します。申込み前に、対象範囲と税込みの支払額をご確認ください。
具体的なプランと、家づくり全体の予算を確認
平面図・断面図・CGなどで提案し、建物工事費の概算に土地、外構、諸費用などを加えた予算計画を整理します。Processでの提案までの目安は約3週間です。計画の内容や条件によって変わるため、希望時期は早めにお伝えください。
提案、予算、進め方を確認して、設計契約に進むかを検討します。契約へ進む意向をいただいた段階では、必要に応じて施工会社へ概算見積りを依頼し、予算計画を見直します。
基本設計・実施設計と、工務店の見積り確認
設計契約後は、基本設計で間取り、動線、窓、素材、設備などを具体化します。実施設計では仕上げ、設備、照明、コンセント、造作家具など、施工に必要な内容を図面にします。
施工会社の候補や選定方法は計画に合わせて相談します。本見積りでは総額だけでなく、仕様、数量、抜けている工事、別途工事を確認します。候補を比較する場合は、図面と工事範囲をそろえることが大切です。最安値だけで決めず、工事の対応範囲や工程も確認します。
予算調整では「残したいもの」「変更できるもの」を整理します。例えば、窓や断熱の考え方を保ちつつ仕上げや造作の範囲を見直すなど、暮らしへの影響を確かめながら選択します。
確認申請・工事契約から、完成後まで
必要な図面と手続きを整え、確認済証の交付と施工会社との工事請負契約が整ってから着工します。申請や施工会社の状況で期間は変わるため、完成日だけでなく設計・見積り・申請の時間も見込みます。
着工後は定期的に現場で確認し、完成時には竣工検査と必要な手直しを確認してお引渡しとなります。YAでは引渡し後も、不具合や相談があれば必要に応じて対応します。
設計監理料は、何に対して支払う費用?
設計監理料は、打合せと設計、図面の作成、見積調整、工事監理などに関わる業務の費用です。YAの一般的な住宅の目安は、新築住宅が設計・監理を行う工事費の10~12%(構造設計料を含む)、リノベーションが13~15%です。
対象は建物本体に加え、YAが設計・調整・監理する外構や設備工事も含みます。特殊な構造や通常以上の構造検討が必要な場合は別途費用が発生することがあります。料率だけでなく、何を対象に算定するかを確認してください。
Processに掲載している例は、設計・監理を行う工事費が3,000万円の木造住宅の場合、設計監理料が300~360万円というものです。この例の金額はすべて税別です。土地代込みの住宅購入総額に10~12%を掛ける意味ではありません。
別途必要な費用と支払い時期
確認申請・各種検査などの審査機関への支払い、長期優良住宅などの認定・申請に伴う費用、測量・地盤調査などの調査費用、遠方の場合の交通費等は、設計監理料に含まれない主な費用として案内しています。計画ごとの必要項目は事前に確認します。
設計監理料のお支払いは、設計契約時40%、実施設計完了時40%、竣工時20%の3回です。建物の完成前に必要な支払いもあるため、土地代や工事代金、融資の実行時期と重ねて資金の予定を立てます。実際の契約条件は契約前の説明・書面でご確認ください。
工事監理と、施工会社の現場管理の違い
工事監理は、工事が設計図書に沿って行われているかを照合・確認する役割です。施工会社が工程、安全、職人や材料の手配などを管理する役割とは異なります。監理者が常時現場にいて、すべての作業を連続して見ているという意味でもありません。
どの工程で何を確認し、どのように報告するかを共有しておくと、建築主も工事の進み方を理解しやすくなります。参照:国土交通省・工事監理ガイドライン。
依頼前に確認しておくと、進めやすくなること
相談が無料の範囲、有料提案へ進む時点、設計監理料の算定対象、別途費用、施工会社の選び方、工程の目安。この六つを確認しておくと、費用と進め方の認識をそろえやすくなります。設計事務所ごとに条件は異なるので、他社の情報をそのまま当てはめず、依頼先に確認しましょう。
総額の整理には土地・建物・諸費用を含む注文住宅の総予算も参考にしてください。
家づくりは、まだ決まっていない段階から。
設計事務所が自分たちに合うのか、まず話してみたいという段階からご相談いただけます。土地や予算、今の暮らしで気になっていることを伺い、一緒に進め方を考えます。
YA Design.stdでは、土地・物件や住宅会社を決める前からご相談いただけます。初回相談は無料です。今の状況と、気になっていることをお聞かせください。
