長年使われてきた古民家には、古さの奥に、かつての良さが静かに眠っていた。まずはこの場所を良くするために、何が必要なのかを丁寧に見極めることから始めた。
古民家の佇まいを受け継ぎながらモダンな要素を重ね、過去と現在が調和する空間を目指している。天井に覆われていた既存の構造躯体はあらわにし、視線と光が抜ける開放的な室内へ。
ただ、現状では老朽化も進んでいたため、木部に手を入れて整え、素材が息を吹き返すように再生した。
塗り替えた漆喰の壁やグレーのフローリングが既存の構造躯体と響き合い、新たな空間として生まれ変わっている。
本計画では、古いものを新しいものへ置き換えるのではなく、古いものを活かす建築であることを意識して設計した。