余白を整えるリノベーション
暮らしの心地よさは、ものを足すことよりも、空間をどう整えるかで大きく変わる。
この住まいでは、白を基調とした面とやわらかな木の質感、抑えた色数によって、静かな空間の輪郭をつくった。
キッチンからダイニング、リビング、畳スペースまでを緩やかにつなげ、視線の抜けと生活動線を両立している。
収納や設備は空間のノイズにならないよう整理し、日常に必要な機能を面として静かに納めた。
印象を強くつくり込みすぎず、線と余白を整えることで、住まい全体に落ち着きと広がりをもたらしている。
やわらかさを与えるように設えたキッチン腰壁を中心とした複数のアールが、直線的な構成の中に穏やかな表情を添えている。
手仕事を前提とする住宅の価値観を見直し既製品を設計的に読み解くことで、現実的なコストの中で空間の洗練を実現する。
特別な人のためのデザインを、より多くの人に開かれた住まいの標準へ引き戻す提案である。
華やかな要素に頼るのではなく、素材、寸法、配置のバランスによって、身近でありながら洗練された住まいを目指した。
- 名称:House Y Re 2026
- 主要用途:マンションリノベーション
- 所在地:奈良県生駒市
- 延床面積:73.29㎡
- 規 模:5階建て RC造
- 設計.デザイン:安田 雅典 / 秋元 雅都
- 写 真:植村 崇史
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